高齢者が働くことの意義と必要性

現役世代で実質賃金が下がり、国民生活の「窮乏化」が静かに進んでいると言われる中で、高齢者にそのマイナスが及ばないはずはありません。

長寿が目出度いどころか、長生きリスクなんという言葉が使われるようになっている今、早くから気ままに遊んでいられる人は、一部の恵まれた人になりつつあります。

65歳以上の高齢者でも働く人が増えていますが、現役時代からの継続雇用や従前の自営業を続けているのではなく、一旦リタイアした人が新たな仕事に就こうとすると、なかなか難しいのが現実です。

そもそも体力・知力の低下が始まっていて、労働力としては1級品とは言い難いのですが、経験値は豊富ですから、上手に使えば役に立つはずです。ところがその仕組みが心もとないのです。

若者ですら非正規の低賃金でワーキングプアに陥っている者が多い格差社会で、高齢者の力を上手に使うことに心を砕く経営者は、多くはありません。その結果、就労意欲はあってもマッチングできないケースが多いように思います。

安価な労働力として政府が移入を目論んでいる外国人労働力も、このままでは新たな国際問題を生むことはあっても、日本人の労働市場にはマイナスしかもたらさないでしょう。せめて長期的には、開かれた国になることで、より良い変化が生まれることを期待します。

現状では、高齢者が無理なく持てる能力を発揮して、自他共に幸せに生きることは至難のようですが、日々前向きに明るく在るためにも、就労を目指したいものです。働く必要が現実であっても、健康で有意義に生きるために働く、そう考えたいものです。

私自身は64歳で自営業を事実上廃業し、3年間ほど遊んでいましたが、どうも遊びに没頭できず、働くことを思い立ちました。そこからの苦難の日々、というほど大袈裟なものではありませんが、ささやかな経験をシェアするために、このサイトに私的経験を記します。

他の記事の前提となる私の過去と現況については、六十歳代後半男子(私)の置かれた現況 に記しました。


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